今日は統合失調症治療薬であるエビリファイ錠の勉強をしようと思います。
エビリファイ錠は2006年に発売されました。同じ作用機序の薬はなく、唯一無二の薬で発売当初はすごく話題になっていました。しかし2018年によく似た作用機序のレキサルティ錠が発売されました。が、エビリファイ錠は後発品もあり、使いやすいことからまだまだ需要は多いです。
2021年の日経メディカルの調査では、抗精神病薬の中でドクターが処方するランキング3位でした。ちなみに1位はリスペリドン錠です。
思春期〜青年期に発症する頻度の高い精神疾患。幻覚・妄想・自我障害(陽性症状)、感情麻痺・やる気の喪失(陰性症状)などを有する病気です。
この病気の原因は脳内ドパミン濃度が安定しないことが原因と言われています。
ドパミン量が過剰になると陽性症状が、不足すると陰性症状が現れます。
目次
エビリファイ錠の作用
エビリファイ錠は脳内ドパミン量のバランスを調節する作用を持っています。なのでドパミンの量が過剰になると、低下させ、逆に不足していると増加させます。

※大塚製薬ホームページより画像お借りしました。
そのため、ドパミン受容体部分作動薬と呼ばれています。
また気持ちを落ち着かせる効果も持ち合わせており、双極性障害や大うつ病性障害にも適応を持っています。
エビリファイ錠の特徴
- 他の抗精神病薬より副作用が少ない
- 鎮静作用が少なく、日中に使いやすい
- OD錠、散剤、液剤、注射と剤形が豊富
- 適応によって用量が違う
- 効果が安定するまでは1〜2週間かかる
- イライラや気分が落ち着かない時には頓用としても用いられる
- 多い副作用は高血糖や不眠
- 小児の自閉スペクトラム症にも適応があり、高齢者・小児ともに安全に使用できる
- 後発品あり
エビリファイ錠の使い方
割と効果はマイルドなので、他の抗精神薬を使用し落ち着いてきた段階で併用していく形が多いようです。ファーストチョイスではあまり使用されません。
考察
私の職場は精神科がないので、あまり処方はされませんが、持参で持ち込んでくる患者さんは多々います。興奮している患者さんだとなかなか錠剤を服用してくれませんので液剤があるのは助かります!
統合失調症ってどんな病気??