おはにちわ、薬剤師ののまりこです!!
今日はコントミン錠(ウィンタミン細粒と同じです)について症例を交えて話そうと思います。
このコントミン錠は抗精神病薬の第一世代・フェノチアジン系に分類されます。統合失調症に対する代表的な治療薬ですが、近年は副作用(鎮静や抗コリン作用など)が強く出ることや、より副作用が少ない治療薬が登場したことにより出番は減ってきています。
ある時、コントミン錠を服用しているほぼ寝たきり(NGチューブ)の患者さんが入院してきました。
Drから「寝たきりだけど、どうして飲んでるのかな?」と聞かれました。うーん、寝たきりで、話もできないし動かないので統合失調症ではないし…と言うことで中止になりました。すると、中止して2日後…吃逆(しゃっくり)が出現。そうかー吃逆で飲んでたのか!再開したところ、吃逆は治りました。吃逆に適応がある薬は少なく、また吃逆が出つづけて困ってる人もあまり見たことがなかったので、貴重な体験でした。抗がん剤の副作用で吃逆があるものもありますけどね。
目次
☆規格☆
- 12.5mg
- 25mg
- 50mg
- 細粒
- 注射薬もあり
☆適応☆
- 統合失調症。
- 躁病。
- 神経症における不安・緊張・抑うつ。
- 悪心・嘔吐。
- 吃逆。
- 破傷風に伴う痙攣。
- 麻酔前投薬。
- 人工冬眠。
- 催眠・鎮静・鎮痛剤の効力増強。
☆用法・用量☆
- 通常成人1日30~100mgを分割経口投与する。
- 精神科領域において用いる場合には、通常1日50~450mgを分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
☆禁忌☆
- 昏睡状態、循環虚脱状態の患者[これらの状態を悪化させるおそれがある]。
- バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる]。
- アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>の患者。
- フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の患者。
☆基本的な注意☆
- 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないようにすること。
- 治療初期に起立性低血圧があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には減量等適切な処置を行うこと。
など
☆併用禁忌薬☆
- アドレナリン<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>。
- アドレナリンの作用を逆転させ重篤な血圧低下を起こすことがあるため。
☆併用注意薬☆
たくさんあるので添付文書を参照してください。
https://medical.mt-pharma.co.jp/di/file/dc/cnt_r.pdf
☆副作用☆
- めまい
- 立ちくらみ
- 眠気
- 便秘
- 口渇
など
☆高齢者☆
状態を観察しながら慎重に投与する。
☆妊婦☆
動物実験(ラット、ウサギ)で、胎仔死亡、流産、死産等の胎仔毒性が報告されている。
☆小児☆
- 幼児、小児では錐体外路症状、特にジスキネジアが起こりやすい。
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
☆感想☆
今は統合失調症やうつ病で服用している人は少ないので処方がとっても減っています。制吐作用もあるので、稀に癌患者さんの吐気止めに使われることもあるみたいです。
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