今日は2020年6月に発売された、新しいアトピー性皮膚炎の治療薬で世界初のJAK阻害薬の外用薬『コレクチム軟膏0.5%』の勉強をしようと思います。
アトピー性皮膚炎の新薬はプロットピック軟膏以来、実に20年振りの発売ということもあり、発売当初より、大きな関心が寄せられました(*^▽^*)
2021年には小児用の低濃度のコレクチム軟膏0.25%も発売され、ますます需要が高まっています。
目次
アトピー性皮膚炎とは?

皮膚のバリア機能が低下し、かゆみを伴う湿疹がよくなったり悪くなったりを繰り返す病気のことです。
子どもの頃に発症することが多く、一般的には成長と共に症状は改善していきますが、成人でも1~3%の人が罹患しているとされています。
明確な発症メカニズムは解明されていませんが、遺伝やアレルギーを起こしやすい体質などが発症に関与していると考えられておりや花粉症などアレルギーによる病気を併発しやすいのも特徴です。
アトピー性皮膚炎のゴールは、症状が認められないまたは、あっても軽症で日常生活に支障がない状態への導入、及びその長期間の維持となります。
よくステロイドの外用が使用されますが、長期仕様による副作用が心配だったり、プロトピック軟膏は皮膚刺激があってヒリヒリする・・・。など現在の外用剤には難点もありました。
コレクチム軟膏の作用機序
コレクチム軟膏はヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤と呼ばれる塗り薬です。
アトピー性皮膚炎にはサイトカインと呼ばれる物質が関与しています。このサイトカインが、免疫細胞や神経にくっつくと、JAK経路が活性化して、炎症やかゆみを引き起こします。
コレクチム軟膏はJAK経路をブロックすることで、皮膚の炎症やかゆみを抑え、皮膚のバリア機能を回復させます。

JAK阻害薬は内服薬もあり、リウマチなどの膠原病に使用されていますよ。
コレクチム軟膏の特徴
コレクチム軟膏の使用方法
- 通常、成人は、1日2回、適量を患部に塗ります。1回あたりの塗る量は5gまでです。
通常、小児は、0.25%製剤を1日2回、適量を患部に塗ります。症状に応じて、この薬(0.5%製剤)を1日2回、適量を患部に塗ります。なお、1回あたりの塗る量は5gまでですが、体格により考慮されます。いずれの場合も必ず指示された使用方法に従ってください。 - 4週間使用しても症状が改善しない場合は、医師に相談してください。
- 塗り忘れた場合は、気がついた時に塗ってください。2回分を一度に塗ってはいけません。
- 医師の指示なしに、塗るのをやめないでください。




まとめ
使用感は、「赤みが減った」「キレイに治った」「逆に悪化した」など様々でした。
アトピー性皮膚炎はとってもデリケートな病気です。ステロイド以外の治療薬がまだあまりないので、使用したことがなければこのコレクチム軟膏も治療の選択肢に入れてもいいのではないでしょうか(*^▽^*)
詳しく見ていきましょう!