おはにちわ、薬剤師ののまりこです。
今日は医薬品で唯一のメラトニン受容体作動薬(睡眠剤)のロゼレム錠の勉強をしようと思います。
ロゼレム錠は良く名前のきくハルシオン錠やマイスリー錠、ベルソムラ錠などの薬とは違ってメラトニン受容体を刺激します。体温・血圧の下降や交感神経機能を抑制して睡眠作用をもたらします。また体内時計の調節もしてくれます。そのため睡眠リズム異常を有する不眠症の第一選択薬になります。速効性もあり認知機能の低下や耐性を生じにくいので、高齢者にオススメです。ただ、他の睡眠薬より催眠作用は弱いです。この薬には後発品は存在しません。
目次
☆規格☆
- 8mg
☆適応☆
不眠症における入眠困難の改善。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
ベンゾジアゼピン系薬剤等他の不眠症治療薬による前治療歴がある患者における本剤の有効性は確立していないので、これらの患者に本剤を投与する際には治療上の有益性と危険性を考慮し、必要性を十分に勘案した上で慎重に行う、並びに精神疾患(統合失調症、うつ病等)の既往又は合併のある患者における本剤の有効性及び安全性は確立していないので、これらの患者に本剤を投与する際には治療上の有益性と危険性を考慮し、必要性を十分に勘案した上で慎重に行う。
☆用法・用量☆
1回8mgを就寝前に経口投与する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
- 本剤の投与開始2週間後を目処に入眠困難に対する有効性及び安全性を評価し、有用性が認められない場合には、投与中止を考慮し、漫然と投与しない。
- 本剤は、就寝の直前に服用させる。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときには服用させない。
- 本剤は食事と同時又は食直後の服用は避ける[食後投与では、空腹時投与に比べ本剤の血中濃度低下することがある]。
☆禁忌☆
- 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者。
- 高度肝機能障害のある患者[本剤は主に肝臓で代謝されるため、本剤の血中濃度が上昇し、作用が強く現れる恐れがある]。
- フルボキサミンマレイン酸塩投与中の患者。
☆基本的な注意☆
- 本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する。
- 本剤の投与にあたっては、患者に対して生活習慣の改善を指導するとともに、投与開始2週間後を目処に入眠困難に対する有効性及び安全性を評価し、有用性が認められない場合には、投与中止を考慮し、漫然と投与しない。またその後も定期的に本剤の有効性及び安全性を評価した上で投与継続の要否を検討する。
- 本剤の投与により、プロラクチン上昇が現れることがあるので、月経異常、乳汁漏出又は性欲減退等が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
☆併用注意薬☆
いろいろあるので添付文書を参照してください。
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/medley-medicine/prescriptionpdf/400256_1190016F1024_1_09.pdf
☆副作用☆
- 眠気
- めまい
- ふらつきなど
☆高齢者☆
高齢者においては血中濃度が上昇する恐れがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
☆妊婦☆
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[ラットによる生殖試験(150mg/kg/日以上)において、胎仔横隔膜ヘルニア、胎仔骨格変異等の催奇形性がみられている]。
☆小児☆
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
☆感想☆
発売したころは新しい作用機序の薬ということで、よく処方されていました。高齢者にも比較的使いやすいので。近年はベルソムラ錠の影に隠れてしまっているような気がします…昔受けた勉強会では頓用の使い方は推奨しないと言っていたような…
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