おはにちわ、薬剤師ののまりこです。
今日は骨粗鬆症の注射の話を書こうと思います。近年、骨粗鬆症の薬は抗体製剤が発売されたり、注射製剤が発売されたり何かと話題になっています。その先駆けになったのがこのフォルテオ皮下注射ではないでしょうか。フォルテオは骨粗鬆症の治療の中で副甲状腺ホルモン製剤(PTH製剤)に分類されます。
- 骨形成促進による骨密度の増加
- 骨折抑制作用
- ステロイド性骨粗鬆症などに有効です。
中でも、椎体骨折の予防には現時点で1番最も強いと言われています。難点としては、自己注射なので手技指導がいることと、お値段が高いことですかね。あと、このお薬は投与の期限が決まっており、開始から2年で終了となります。
目次
☆値段☆
44136円(2021年現在)
☆規格☆
600μg/2.4mL
冷所保存
☆禁忌☆
- 高カルシウム血症の患者
- 妊婦、授乳婦
- 原発性の悪性骨腫瘍もしくは転移性骨腫瘍のある患者
など
☆適応・用法・用量☆
骨折の危険性の高い骨粗鬆症
1日1回20μgを皮下注する。投与は24ヶ月間まで(途中でやめたり、再開した場合は合計で24ヶ月を超えてはいけない)
☆基本的な注意事項☆
本剤は投与開始から数時間後にかけてショック、一過性の急激な血圧低下に伴う意識消失や痙攣などが現れることがある。そのため、投与後30分程度はできる限り安静にし、症状がみられたら治るまで座るか横になっている
投与後約4〜6時間を最大として、
一過性の血清カルシウム値上昇がみられる。血清カルシウム値は投与後16時間でほぼ基準値まで下降することが知られている。吐き気、嘔吐、便秘、傾眠、筋力低下など持続性の血清カルシウム値上昇が見られた場合は、速やかに受診すること。また、投与中は血清カルシウム濃度を定期的に測定する。
めまいや、起立性低血圧があらわれることがあるので車の運転など注意すること
☆高齢者☆
生理機能が低下しているので、注意して投与
☆妊婦☆
胎児毒性があるので禁忌。
☆小児☆
小児を対象とした試験を行っていないので不明。しかし、骨肉腫発生のリスクが高いと考えられている。
☆併用注意薬☆
色々あるので添付文書を参照してください。
http://www.kaken.co.jp/wp/wp-content/uploads/medical_products1/2021/03/teriparatideBS_202104.pdf
☆副作用☆
- 吐き気
- 頭痛
など
☆感想☆
- やってる人は少ない気がします。
- やっぱりお年寄りに自己注射は難しいかと…
- 骨折予防にはとても効果がある印象です。
- 色々注意事項はありますが、副作用が出た人をあまり見たことはありません。
- 24ヶ月と言う投与制限は、骨腫瘍の発生頻度が上昇するためです。
コメントを残す