おはにちわ、薬剤師ののまりこです。
今では色々な種類の薬が発売されていますが、抗凝固薬と言えば昔はワーファリン錠しかありませんでした。ワーファリンはビタミンK依存性凝固因子を阻害することで抗凝固作用を示します。感受性に個体差が大きく、同一個人でも変化することがあるため定期的に血液検査をし、維持量の確認を行います。また、有名なのは納豆や青汁と相性が悪いためワーファリン錠服用中の患者さんは食べれません。もう少し詳しく書いていこうと思います。
目次
規格
- 0.5mg
- 1mg
- 5mg
- 顆粒製剤
適応
血栓塞栓症(心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症など)の治療及び予防
用法・用量
- 初回投与量は1〜5mgを1日1回
- 維持量も1〜5mgです
- 血液検査凝固能検査(トロンボテスト:TT、プロトロンビン時間:PT、INR)の検査値に基づいて投与量を決定します。
禁忌
- 出血している患者
- 重篤な腎、肝障害のある患者
- 妊婦
- 中枢神経系の手術後日が浅い患者
- 出血する可能性のある人
- 骨粗鬆症薬のビタミンK製剤(グラケー)服用中の患者→ワーファリンの効果が減弱する
- 抗真菌薬(フロリード、オラビ)、抗リウマチ薬(コルベット、ケアラム)を服用している患者→出血のリスクが高まるため
特徴
- 出血などの副作用が現れることがあるので、血液凝固能検査を実施し管理を行う
- 怪我をすると血が止まりにくくなるため、歯磨きや髭剃りなど日常生活に注意するよう伝える
- 打ち身すると青あざが出来やすい
- 光の弱いので開栓後は遮光して保存する
- 納豆、クロレラ、青汁はビタミンKが豊富で食べると薬の効果がなくなってしまうのでワーファリンを服用中は食べてはいけません。同じネバネバでもオクラや大豆は食べても大丈夫です。(納豆に含まれる納豆菌がビタミンKを生成するため)
- ワーファリンが体内から完全になくなるまで5日ほどかかるので、手術する場合は手術当日から5日前に服用中止する(出血を伴う検査も同様)
高齢者
- 慎重に投与
- 妊婦
- 禁忌(催奇形成がある)
小児
- 12ヶ月未満→0.16mg /kg /日
- 1歳以上15歳未満→0.04〜0.1mg /kg /日
- 併用注意薬
多数あるので気になる方は添付文章を参照してください
https://medical.eisai.jp/content/000000412.pdf?20190722083001
感想
DOACと呼ばれる抗凝固薬が発売されるまでワーファリンを服用している人がたくさんいましたが、併用注意薬や食事の影響を受けやすく今ではそのような注意が比較的少ないDOACに置き換わっている印象です。
昔、ワーファリンを服用している患者さんが抗がん剤治療をして大出血を起こしたことがありました・・・服用している人には必ず食事指導や併用薬をしっかり確認しよう。
また、納豆❌=豆❌、納豆❌=ねばねば❌と思っている人もいるのでそうじゃないことも伝える。またサプリメントで納豆菌が入っていることもあるので注意。
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