おはにちわ、薬剤師ののまりこです。
今日は眠剤の中でも適応が不眠症だけでなく肩こり(筋緊張)や神経症など色々あり多くの人が服用しているデパス錠の話をしようと思います。デパス錠はベンゾジアゼピン系抗不安薬(短時間型)に分類されます。睡眠誘発作用以外にに筋弛緩作用や抗不安作用を合わせ持っています。
目次
規格
- 0.25mg
- 0.5mg
- 1mg
- 細粒もあります
適応・用法・用量
①神経症での不安・緊張・抑うつ、うつ病での不安・緊張
→1日3mgを3回に分けて服用
②心身症での不安・緊張・抑うつ、頸椎症・腰痛症・筋収縮性頭痛での不安・緊張・抑うつ・筋緊張
→1日1.5mgを3回に分けて服用
③神経症・うつ病・心身症・統合失調症での睡眠障害
→1日1〜3mgを寝る前に服用
いずれの場合も高齢者は1日1.5mgまで。
禁忌
- 急性閉塞隅角緑内障
- 重症筋無力症
注意事項
- 眠気が生じることがあるので自動車の運転はしない
- 連用により薬物依存を生じることがあるので漫然とした長期投与を避ける
併用注意薬物
多数
副作用
- 眠気
- ふらつき
- 倦怠感
- 口渇
- 肝障害
- など
妊婦
基本的には使用しない。
過量投与
デパス錠に限らずベンゾジアゼピン系と呼ばれる薬物を過量投与した場合、フルマゼニルと言われる拮抗薬(効果を弱めてくれる薬)があるので病院へ行って投与してもらいましょう。
感想
紹介文でも書いたように幅広い適応があるため整形・内科・心療内科など様々な科から処方される薬です。薬3時間後に効果が最大になる。処方される患者さんはやや神経質な人が多いのかなと言うイメージです。何年か前は向精神薬に分類されていなかったので長期処方もされていました。(向精神薬は30日しか処方できません)
ここで小話、世の中に睡眠禁止時間帯と呼ばれるものがあります。習慣的な入眠時間の2〜3時間前は覚醒水準が最も高まるため「睡眠禁止時間帯」と呼ばれ、1日の時間の中で最も入眠しにくい時間帯と言われています。この時間帯にメラトニンの分泌の増大、深部体温の低下など睡眠を促進する種々の生理機能変動が出現し、数時間以内に急速に眠気が強まるようになるそうです。この時間帯に睡眠薬を服用すると、睡眠薬の効果が十分得られにくくなるため、この時間帯を避けて、生理的な眠気が十分高まる就寝直前に服用するようにしましょう。
さらに詳しく知りたい方は、下記のリンクの添付文章を参照して下さい。
https://medical.mt-pharma.co.jp/di/file/dc/dep.pdf
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