今日は下剤であるラキソベロン内溶液0.75%の勉強をしようと思います。
ラキソベロン内溶液は大腸刺激性下剤の1つです。似たような薬ではプルゼニド錠、アローゼン顆粒などがあります。
ラキソベロン内溶液は大腸腸管において、成分であるピコスルファートナトリウムが腸管細菌由来のアリスルファターゼにより加水分解され、ジフェノール体となり大腸を刺激して排便を促進します。
☆特徴☆
- 耐性が生じにくい。
- けいれい性便秘でも使用可。
- 効果発現は比較的緩やかなので妊婦、小児、高齢者でも使用可。
- 液体のため用量を調節しやすい。 (錠剤もあり)
- 大腸検査の前処置にも使用される。
入院患者さんには頻用されています。外来ではほとんど出ませんねー。
〈簡易添付文書〉
目次
☆適応☆
①各種便秘症。
②術後排便補助。
③造影剤<硫酸バリウム>投与後の排便促進。
④手術前における腸管内容物の排除。
⑤大腸検査<X線>前処置・大腸検査<内視鏡>前処置における腸管内容物の排除。
☆用量・用法☆
①②1日1回10~15滴(0.67~1.0mL)を経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
③ 6~15滴(0.40~1.0mL)を経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
④ 1回14滴(0.93mL)を経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
⑤ 検査予定時間の10~15時間前に20mLを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
☆禁忌☆
- 急性腹症が疑われる患者[腸管蠕動運動の亢進により、症状が増悪するおそれがある]。
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
- 大腸検査<X線・内視鏡>前処置における腸管内容物の排除〉腸管に閉塞のある患者又はその疑いのある患者[腸管蠕動運動の亢進により腸管の閉塞による症状が増悪し、腸管穿孔に至るおそれがある]。
☆基本的な注意☆
- 〈手術前における腸管内容物の排除〉必要に応じて浣腸を併用すること。
- 〈大腸検査<X線・内視鏡>前処置における腸管内容物の排除〉
→腸管蠕動運動の亢進により腸管内圧の上昇を来し、虚血性大腸炎を生じることがあるので注意する。
→腸管に狭窄のある患者では、腸閉塞を生じて腸管穿孔に至るおそれがあるので注意する。
→患者の日常の排便状況を確認し、本剤投与前日あるいは投与前に通常程度の排便があったことを確認してから投与すること。
→本剤投与後に腹痛等の異常が認められた場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、適切な処置を行うこと。
→自宅で行う際には、副作用があらわれた場合に対応が困難なことがあるので、ひとりでの服用は避けるよう指導すること。
→水を十分に摂取させること。
☆副作用☆
腹痛、吐き気、下痢など。
☆高齢者☆
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
☆妊婦☆
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
☆小児☆
- 6ヵ月以下:2滴(0.13mL)。
- 7~12ヵ月:3滴(0.20mL)。
- 1~3歳:6滴(0.40mL)。
- 4~6歳:7滴(0.46mL)。
- 7~15歳:10滴(0.67mL)。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
コメントを残す