薬のメモ帳〜ボルタレン錠〜




おはにちわ、薬剤師ののまりこです。

今日は解熱・鎮痛薬のボルタレン錠(後発品:ジクロフェナク錠)の勉強をしようと思います。
ボルタレン錠は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれその中のアリール酢酸系のフェニル酢酸系に分類されます。以前勉強したロキソニン錠と似たような薬になります。NSAIDsの中でもボルタレン錠は鎮痛・解熱・抗炎症作用が最も強力と言われています。ボルタレンの内服には錠剤、坐薬、徐放カプセル(徐放とはゆっくり薬が放出される薬のことです。)とあります。錠剤は服用後約3時間で効果が最大に、坐薬は約30分〜60分で効果が最大になります。なので、急性の痛みや解熱に使用されます。徐放カプセルはゆっくりで約7時間後に効果か最大になります。慢性疼痛に使用されます。ボルタレン錠は効果が強い反面、副作用もたくさんあります。特に多いのが消化器症状で、胃潰瘍で出血する…なんて人も見てきました。副作用は用量依存性です。まだ、小児や高齢者は過度の体温降下、血圧低下に注意が必要です。

目次

☆規格☆

  • 錠剤:25mg  
  • SR(徐放)カプセル:37.5mg
  • 坐薬:12.5mg 25mg 50mg

☆適応☆

  1. 次記の疾患ならびに症状の鎮痛・消炎:関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、腱鞘炎、頚肩腕症候群、神経痛、後陣痛、骨盤内炎症、月経困難症、膀胱炎、前眼部炎症、歯痛。
  2. 手術後ならびに抜歯後の鎮痛・消炎。
  3. 次記疾患の解熱・鎮痛:急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)。

☆用法・用量☆

  1. 関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、腱鞘炎、頚肩腕症候群、神経痛、後陣痛、骨盤内炎症、月経困難症、膀胱炎、前眼部炎症、歯痛、手術ならびに抜歯後の鎮痛・消炎の場合:1日量75~100mgとし原則として3回に分け経口投与する。また、頓用する場合には25~50mgとする。なお、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
  2. 急性上気道炎の解熱・鎮痛の場合:ジクロフェナクナトリウムとして1回量25~50mgを頓用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、原則として1日2回までとし、1日最大100mgを限度とする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

☆禁忌☆

  1. 消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍を悪化させる]。
  2. 重篤な血液異常のある患者[副作用として血液障害が報告されているため血液の異常を悪化させる恐れがある]。
  3. 重篤な肝障害のある患者[副作用として肝障害が報告されているため肝障害を悪化させることがある]。
  4. 重篤な腎障害のある患者[腎血流量低下作用があるため腎障害を悪化させることがある]。
  5. 重篤な高血圧症のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため血圧を更に上昇させる恐れがある]。
  6. 重篤な心機能不全のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため心機能を悪化させる恐れがある]。
  7. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
  8. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発する]。
  9. インフルエンザの臨床経過中の脳炎・脳症の患者。
  10. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
  11. トリアムテレン投与中の患者。

☆基本的な注意☆

  • ジクロフェナクナトリウム製剤を投与後にライ症候群を発症したとの報告があり、また、同効類薬(サリチル酸系医薬品)とライ症候群との関連性を示す海外の疫学調査報告があるので、本剤を小児のウイルス性疾患の患者に投与しないことを原則とするが、投与する場合には慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察する。
  • 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意する。
  • 患者の状態を十分に観察し、副作用の発現に留意する。過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等が現れることがあるので、特に高熱を伴う小児及び高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意する。
  • 重篤な肝障害が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。特に連用する場合は定期的に肝機能検査を行うことが望ましい。また、肝障害に先行して、あるいは同時に急激な意識障害が現れることがある。
  • 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮する。
  1. 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を長期投与する場合には、定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行い、また、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な措置を講ずる。
  2. 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮する。
  • 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮する。
  1. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、急性炎症、疼痛及び発熱の程度を考慮し、投与する。
  2. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原則として同一の薬剤の長期投与を避ける。
  3. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原因療法があればこれを行い、本剤を漫然と投与しない。
  • 感染症を不顕性化する恐れがあるので、感染による炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に投与する。
  • 他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
  • 本剤投与中に眠気、眩暈、霧視を訴える患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように十分注意する。

☆併用注意☆

たくさんあるので、添付文書を参照してください。
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00055113.pdf

☆副作用☆

  • 胃部不快感
  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 胃痛
  • 腹痛
  • 下痢
  • 口内炎
  • 浮腫など

☆高齢者☆

高齢者では、副作用が現れやすいので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

☆妊婦☆

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[妊娠中の投与で、胎児に動脈管収縮・動脈管閉鎖、徐脈、羊水過少が起きたとの報告があり、胎児死亡例も報告されている。また、分娩に近い時期での投与で、胎児循環持続症(PFC)、動脈管開存、新生児肺高血圧、乏尿が起きたとの報告があり、新生児死亡例も報告されている]。
  • 子宮収縮を抑制することがある。

☆小児☆

  • ウイルス性疾患の小児(水痘の小児、インフルエンザの小児等)の患者に投与しないことを原則とするが、投与する場合には慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察する。

⚫︎小児では、副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与する。

☆感想☆

解熱鎮痛薬の最強。でも副作用が怖いですね。ほとんど頓用でしか見たことないです。坐薬は直腸粘膜から薬が吸収されるので胃腸障害が少ないと言うメリットがあります。錠剤より坐薬のほうがよく使われてるかも。坐薬は冷所保存なので注意。

 

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りこ
こんにちは。りこと言います。パート働いている2児のアラフォーワーママです🙋‍♀️ 毎日、食事を作る時間がない・・・と言うことで、「ホットクック」を購入!! 買ったからには使いこなしたい!と思い、ホットクックレシピを試行錯誤🌸 楽しく時短しています🎵よかったら参考にしてください(o^^o) よろしくお願いします🌼
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