2022年8月8日(月)
今日は、新型コロナ治療に効果あり!?インフルエンザに適応のある唯一の漢方、『麻黄湯』の勉強をしようと思います。
名前だけ聞くとなんだか強そうですね。この漢方は風邪にとっても重宝する漢方の一つです。
- キョウニン
- マオウ
- ケイヒ
- ダイオウ
目次
麻黄湯はいつ服用するのがいい?
こんな症状ある時に服用します。
悪寒があると、身体が「温めてほしい!」とSOSを出しているサインです。
麻黄湯には、身体を温めたり、発汗を促す作用があり、古くからかぜの初期に使われてきました。丈夫な人や新陳代謝の盛んな子供に向くとされ、かぜのほかに気管支炎など、熱の出る急性疾患の初期に用いられます。悪寒、発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、咳などがあるけれど、汗は出ないという状態が処方の目安とされています。特に節々が痛むときはこの薬が向くといわれます。
悪寒、発熱、頭痛、腰痛、自然に汗の出ないものの次の諸症
→感冒、インフルエンザ(初期のもの)
麻黄湯添付文書より
また、風邪の経過中ずっと服用するものではなく初期に効果的なため、内服期間は1~2日でよいことが多いです。
葛根湯との違い

麻黄湯と葛根湯の大きな違いは「温める力の強さ」です。
風邪のひき始めによく服用される葛根湯には、麻黄湯と同じ、桂皮、麻黄、甘草の他に、生姜、葛根、芍薬、大棗の4つの生薬が加わり、計7つの生薬が配合されている漢方薬です。
カラダを温める作用のある生薬が揃えられている麻黄湯と違い、葛根湯にはカラダを冷ます作用のある生薬も配合されており、その分麻黄湯に比べるとカラダの表面を温める力が少し弱くなっているのです。
なので、普段のかぜのように寒気が強くなくて、肩こりを伴うときは、使い勝手の良い葛根湯を服用し、熱が出ているのに寒気が強くガタガタ震える、咳が止まらず、さらに手足の関節など節々が痛むなどの症状には、温める力の強い麻黄湯がおすすめです(*^▽^*)
乳児の鼻閉塞、哺乳困難
なんと、麻黄湯には適応に『乳児の鼻閉塞、哺乳困難』があります。
麻黄湯を哺乳30分前にほぼ6時間毎に服用させます。
ある病院の統計データだと、著効(1日以内で改善)10例、有効(2日以内で改善)20例、やや有効(3~4日で改善)18例、無効6例、増悪4例で、有効率は80%以上でした。
私は処方されているところを見たことがありませんが、このデータだけ見るととても効果があると考えられます。
哺乳が難しい場合は、母親の一本の指先に少量の麻黄湯製剤の粉末を付着させ、口内に塗り付けて哺乳させるだけで効果あるようです。
赤ちゃんはほぼ鼻呼吸なので、詰まってしまうと苦しそうですよね。そんな時試してみてください(°▽°)
まとめ
インフルエンザの時に感冒薬と共によく処方されていました。近年はインフルエンザ患者が減り、見ることも少なくなってきましたが、悪寒を伴う風邪症状に効果あるので新型コロナの初期症状でも効果がありそうですね(°▽°)
市販でも簡単に購入できるので、1家に1箱常備薬であってもいいのではないでしょうか(*^▽^*)
参考:クラシエホームページ
悪寒がする・・・身体の節々が痛い・・・