こんにちは⭐️のまりこです😊
今日は抗精神病薬(統合失調症治療薬)第二世代の代表薬リスパダール錠の勉強をしようと思います。
リスパダール錠は非定型抗精神病薬のセロトニン・ドパミン遮断薬(SAD)に分類されます。
現在、統合失調症のガイドラインではリスパダール錠のような非定型抗精神病薬が第一選択薬となっています。
副作用が少なく、陽性症状だけでなく陰性症状や認知機能障害にも効果があります。
☆作用機序☆
D2受容体遮断による陽性症状(幻覚・妄想・興奮など)の改善に加え、5-HT2A受容体遮断による陰性症状(意欲低下・自閉など)の改善作用を有する。
SADは抗精神病薬に多い副作用の体重増加や血糖上昇作用は少ないと言われています。
私の勤めている病院では、興奮時の頓用としとよく使用されます。
〈リスパダール錠の特徴〉
⚫︎抗幻覚・妄想作用が強い。
⚫︎外国では双極性障害にも適応がある。
⚫︎細粒・口腔内崩壊錠(OD錠)・内容液と様々な剤形がある。全て即効性がある。
⚫︎鎮静作用もあるため、衝動性や興奮を落ち着けたり、不安・不眠に効果を期待して使用することもある。
⚫︎2週間に1回でいい注射製剤もある。
⚫︎α1受容体遮断作用もあるので、投与初期には低血圧にも注意が必要。
⚫︎用量依存的に錐体外路症状の発現率が高くなる。
⚫︎リスパダール内溶液は希釈して服用可能だが、紅茶・ウーロン茶・コーラなどと混ぜると含量が低下する。
〈簡易添付文章〉
目次
☆規格☆
1mg 2mg 3mg
細粒、口腔内崩壊錠(OD錠)、内容液、注射など剤形多数。
☆適応☆
⚫︎統合失調症。
⚫︎小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性。
☆用法用量☆
⚫︎統合失調症
通常、成人には1回1mg1日2回より開始し、徐々に増量する。維持量は通常1日2~6mgを原則として1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、1日量は12mgを超えないこと。
⚫︎小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性
①体重15kg以上20kg未満の患者
→通常、1日1回0.25mgより開始し、4日目より1日0.5mgを1日2回に分けて経口投与する。症状により適宜増減するが、増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.25mgずつ増量する。但し、1日量は1mgを超えないこと。
②体重20kg以上の患者→通常、1日1回0.5mgより開始し、4日目より1日1mgを1日2回に分けて経口投与する。症状により適宜増減するが、増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.5mgずつ増量する。但し、1日量は、体重20kg以上45kg未満の場合は2.5mg、45kg以上の場合は3mgを超えないこと。
☆禁忌☆
⚫︎昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある]。
⚫︎バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強されることがある]。
⚫︎アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>の患者。
⚫︎本剤の成分及びパリペリドンに対し過敏症の既往歴のある患者。
☆基本的な注意☆
⚫︎眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
⚫︎本剤の投与により、高血糖悪化や糖尿病悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがあるので、本剤投与中は、口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、特に糖尿病又はその既往歴あるいは糖尿病の危険因子を有する患者については、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。
⚫︎低血糖があらわれることがあるので、本剤投与中は、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状に注意するとともに、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。
⚫︎〈統合失調症〉興奮悪化、誇大性悪化、敵意悪化等の陽性症状を悪化させる可能性があるので観察を十分に行い、悪化がみられた場合には他の治療法に切り替えるなど適切な処置を行うこと。
⚫︎〈小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性〉定期的に安全性及び有効性を評価し、漫然と長期にわたり投与しないこと。
☆副作用☆
高血糖、体重増加、便秘、抗プロラクチン血症など。
☆高齢者☆
患者の状態を観察しながら少量(1回0.5mg)から投与するなど、慎重に投与すること(高齢者では錐体外路症状等の副作用があらわれやすく、また、腎機能障害を有する患者では最高血漿中濃度が上昇し、半減期が延長することがある)。
☆妊婦☆
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
☆小児☆
⚫︎〈統合失調症〉統合失調症の13歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
⚫︎〈小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性〉低出生体重児、新生児、乳児、5歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
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