おはにちわ、薬剤師ののまりこです。
今日は吐き気止めの代表、よく処方されるナウゼリン錠(後発品:ドンペリドン錠)について勉強しようと思います。
吐き気や嘔吐は、様々な原因で嘔吐中枢が刺激され、胃や横隔膜の運動が促された結果起こります。
目次
嘔吐の種類
嘔吐には中枢性嘔吐と末梢性嘔吐とあります。
中枢性嘔吐には
- 精神的要因(うつ病やストレス)
- 味覚・視覚性刺激(悪臭など)
- 薬物(抗がん剤、オピオイドなど)
- 代謝・内分泌異常(電解質異常、妊娠悪阻、尿毒症など)
があります。
末梢性嘔吐には
- 消化器疾患(胃腸炎、急性膵炎、胆石症、腸閉塞など)
- 婦人科疾患(卵巣腫瘍、PMSなど)
- 心疾患(狭心症、心筋梗塞など)
- 泌尿器疾患(尿路結石、腎盂腎炎など)
- 耳鼻科疾患(中耳炎、メニエール病など)
- 乗り物良い
があります。
中枢性か末梢性かで飲む薬が違ってきます。
今日勉強するナウゼリン錠は中枢性・末梢性どちらにも効くと言われています。なので様々な原因の嘔吐に対して幅広く使われます。中枢への作用は弱めなので、その分副作用は少ないです。
☆規格☆
- 5mg
- 10mg
- 細粒
- 坐剤もあります。
☆適応☆
成人
次記疾患および薬剤投与時の消化器症状(悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、上腹部不快感、腹痛、胸やけ、あい気)
①慢性胃炎、胃下垂症、胃切除後症候群
②抗悪性腫瘍剤投与時またはレボドパ製剤投与時。
小児
次記疾患および薬剤投与時の消化器症状(悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、上腹部不快感、腹痛、胸やけ、あい気)
①小児周期性嘔吐症、小児上気道感染症②抗悪性腫瘍剤投与時。
☆用法・用量☆
成人
1回10mgを1日3回食前に経口投与する。ただし、レボドパ製剤投与時にはドンペリドンとして1回5~10mgを1日3回食前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児
1日1.0~2.0mg/kgを1日3回食前に分けて経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。ただし、1日投与量はドンペリドンとして30mgを超えないこと。
また、6歳以上の場合はドンペリドンとして1日最高用量は1.0mg/kgを限度とすること。
☆禁忌☆
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性。
- 消化管出血、機械的イレウス、消化管穿孔の患者[症状が悪化するおそれがある]。
- プロラクチン分泌性下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)の患者[抗ドパミン作用によりプロラクチン分泌を促す]。
☆基本的な注意☆
- 間脳の内分泌機能調節異常、錐体外路症状等があらわれることがあるので、本剤の投与に際しては、有効性と安全性を十分考慮のうえ使用すること。
- 眠気、めまい・ふらつきがあらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械操作に注意させること。
☆併用注意薬☆
色々あるので添付文書を参照してください。
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/medley-medicine/prescriptionpdf/230124_2399005F1027_1_18.pdf
☆副作用☆
- めまい
- ふらつき
- 眠気など。
☆高齢者☆
減量するなど注意すること(一般に高齢者では生理機能が低下している)。
☆妊婦☆
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験で骨格異常、内臓異常等の催奇形作用が報告されている)。
☆小児☆
特に1歳以下の乳児には用量に注意し、3歳以下の乳幼児には7日以上の連用を避けること。また、小児等の脱水状態、小児等の発熱時等では特に投与後の患者の状態に注意すること。小児において錐体外路症状、意識障害、痙攣が発現することがある。
☆感想☆
服用して30分後に薬の濃度が1番高くなります。なので30分後には遅くとも効果が出るんではないでしょうか。老若男女、吐き気の症状がある人によく処方されています。副作用も少ないし、薬も小さいので飲みやすいと思われます。
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