2022年7月26日(火)
今日は朝から暑かったですね。子供たちは暑くても元気に汗だくで遊んでいます・・・尊敬。大人になると汗かくのが億劫なのでね。
職場はコロナコロナな1日でした。患者さんに職員に・・・。濃厚接触者の定義さえも無くなればいいのに・・・と思う今日この頃です。
なので再びラゲブリオが活躍しています。もしかしたら、ゼビュディ点滴500mgも使うかも・・・という事で今一度ゼビュディの勉強をしようと思います(*^▽^*)
目次
ゼビュディ点滴500mg
ゼビュディ点滴静注液500mgは2021年9月に、新たなコロナ感染症治療薬として、医薬品医療機器等法第14条の3に基づく特例承認を受けました。
ゼビュディが体内で新型コロナウイルスに結合してヒト細胞に新型コロナウイルスが侵入するのを防ぎます。また、変異株にも対応できるようで、今主流のオミクロン株変異BA.4/BA.5にも効果ありです!
もう1つのコロナ治療薬、中和抗体のロナプリーブ注はオミクロン株に対して活性が低下することから、オミクロン株には推奨されていません。
ゼビュディ登録センター
ゼビュディを病棟で使用するには、まずゼビュディ登録センターへ登録する必要があります。
ゼビュディは日本国政府により国内での供給量が確保されています。現時点 で本剤の供給量は限られているため、発注は対象となる患者さんに必要な数量のみ受け付けます。 必要な医療機関に広く適切な数量をお届けするために、本剤はゼビュディ登録センターを通じて製品発注をしていた だきます。製品発注の前には本システムに医療機関情報をご登録お願い致します。
ゼビュディホームページより
という事で、登録をします。IDとパスワードを設定し、ホームページのゼビュディ発注ページから患者情報を入力し、必要な個数を発注します。
当日発注しても、ゼビュディが来るのは次の日の午後です。土日を挟むとくるのは月曜日・・・。できるだけ早く投与したいのに直ぐに投与できないのはどうなんでしょう・・・。
私の職場は取り置きしていませんが(冷所保存だし)、他の病院はどうなんでしょう??
そりゃドクターから苦情が来ますよね・・・(°▽°)
ゼビュディ点滴静注液の投与対象となる「重症化リスク」について
ゼビュディ注射は誰でも投与できる訳ではありません。重症化リスクのある人のみの投与になります。
- 55 歳以上
- 薬物治療を要する糖尿病
- 肥満(BMI 30 kg/m2 超)
- 慢性腎障害(eGFR が 60mL/分/1.73 m2 未満)
- うっ血性心不全(NYHA 心 機能分類クラスII以上)
- 慢性閉塞性肺疾患(慢性気 管支炎、慢性閉塞性肺疾患又 は労作時の呼吸困難を伴う肺 気腫)
- 中等症から重症の喘息(症 状コントロールのために吸入 ステロイドを要する又は組み 入れ前 1 年以内に経口ステロ イドが処方されている者)
これらに一つでも当てはまる人はゼビュディ投与の対象となります。
注意事項
- 臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有し、酸素投与を要しない患者を対象に投与を行うこと。
- 他の抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体が投与された高流量酸素又は人工呼吸器管理を要する患者において症状が悪化したとの報告がある。
- 本剤の中和活性が低いSARS-CoV-2変異株に対しては本剤の有効性が期待できない可能性があるため、 SARS-CoV-2の最新の流行株の情報を踏まえ、本剤投与の適切性を検討すること。

ゼビュディを投与する際は、患者さんもしくは親族からの同意が必要でしたが、2022年4月から同意取得は不要となりました。
用法・用量
- 通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、ソトロビマブ(遺伝子組換え)として500mgを単回点滴静注する。
- SARS-CoV-2による感染症の症状が発現してから速やかに投与すること。症状発現から1週間程度までを目安に投与することが望ましい。
投与時の注意事項
- 本剤は生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で用時希釈して使用すること。希釈前に生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液の点滴バッグ(50mL又は100mL)から8mLをあらかじめ抜き取っておくこと。
- 患者1人あたり1バイアルを冷蔵庫から取り出し、希釈前に室温で遮光して約15分間静置すること。
- 気泡ができないように穏やかにバイアルを数回回転させ、激しく振とうしないこと。
- バイアルから8mLを取り、点滴バッグへ添加すること。
- 点滴バッグを穏やかに3~5回前後に揺り動かす。点滴バッグの反転は避け、気泡ができないようにすること。
- 本剤は調製後すみやかに点滴静注すること。希釈後の溶液を保存する場合は25°C以下で保存し、6時間以 内に投与を完了すること。低温(2~8°C)で保存した場合は、使用時に溶液を室温に戻し、希釈時から24時間以内に投与を完了すること。

- 他の薬剤と同時に投与しないこと。生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液以外との適合性は不明である。
- タンパク質低吸着性の0.2μmインラインフィルター(ポリエーテルスルホン製等)を使用することが望ましい。
- 点滴静注は室温で30分かけて行うこと。
副作用
アナフィラキシーの報告が多くあります。
他には吐き気やめまいなど。
まとめ
オミクロン株に対しても有効なゼビュディ注射。内服ができない患者さんには重宝するでしょう。ただ発注して納品されるまで、時間を有することと、冷所保管なので少し、使いづらいところもあるのではないでしょうか。
私の病院はラゲブリオとゼビュディのどちらかを陽性者に使用しています(°▽°)
「重症化リスクのある、酸素投与を必要としない患者」に投与することで、重症化防止が期待されます。