2022年8月3日(水)
今日も猛暑ですね。皆さん熱中症は大丈夫でしょうか。暑いからか、入院患者さんも元気がなく発熱するケースが多発。コロナ陰性、血液検査も異常なしだとお手上げですね。窓開けて常に換気してるので、熱がこもるのでしょうか・・・。
という事で、暑いと体調を崩しやすいので注意しましょうね!!
子供たちは、今日も汗だくで元気(*^▽^*)見てるとこちらも元気をもらいますね♪
今日は鎮痛薬のお話です
他の鎮痛薬に話はこちらから↓
https://kokokaraugokidasou.com/category/medication-notepad/解熱鎮痛薬/
目次
ジクトルテープ75mg
今日は2021年5月に発売された経皮吸収型持続性癌性疼痛治療薬、『ジクトルテープ』の勉強をしようと思います。
『ジクトルテープ』は世界初の癌性疼痛に適応を持つ、全身投与型経皮吸収型NSAIDs製剤です。
成分は「ジクロフェナク」でボルタレンと同じになります。
作用機序
COXを阻害し、痛み物質であるプロスタグランジンの生合成を抑制することで鎮痛および抗炎症作用を示します。
癌性疼痛
がん性疼痛は、がんと診断された時点で20~50%の患者さんにみられ、進行がん患者さん全体では70~80%に痛みがあるとされています。
つまり、がん患者さんの早期から終末期まで、時期を問わず起こるのががん性疼痛であり、どの段階にあっても生活の質(QOL:Quality of Life)の向上のため、速やかに治療が開始されるべきものです。

癌性疼痛はこの三段階除痛ラダーに沿って鎮痛薬を使用して行きます。『ジクトルテープ』はNSAIDs鎮痛薬に分類されるので第一段階で使用します。
これまで癌性疼痛に適応のあるNSAIDsは
しかありませんでしたが、そこに初めて貼付剤の『ジクトルテープ』が追加されました。

有名な鎮痛薬のロキソニンもNSAIDsですが、癌性疼痛に適応はありません。
『ジクトルテープ』と『ボルタレンテープ』どちらも成分はジクロフェナクですが、『ジクトルテープ』は全身作用、『ボルタレンテープ』は局所作用と効果・適応も違います。
ジクトルテープの特徴
注意事項

考察
当院では最近採用になりました。
6月に新たに「効能又は効果」として、「腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群及び腱鞘炎における鎮痛・消炎」が承認され、癌性疼痛以外にも使用できるようになり、使いやすくなったのではないかと思います。
これから処方が増えると思うので、どれだけの全身鎮痛作用があるのか期待です!!
簡単に言うと、全身に効く貼り薬ですね。