薬のメモ帳〜アロカリス点滴静注〜抗がん剤の吐気どめ




今日は2022年5月に発売したばかりの、日本でイメンドに続く、NK1受容体拮抗薬「アロカリス点滴静注」の勉強をしようと思います。

アロカリス点滴静注は、抗がん剤の副作用による吐き気に使用されますが、

吐き気って、色々種類があるの??

解説していきましょう!

嘔吐の種類

嘔吐には2種類あります。

中枢性嘔吐

脳内にある嘔吐中枢が刺激を受けることによって起こる嘔吐であり、くも膜下出血・脳出血、脳腫瘍、髄膜炎などの脳の病気によって脳圧が高くなったとき、メニエール病や乗り物酔いなど内耳に刺激を受けた場合、抗がん剤やアルコールなどの薬の影響、ホルモン・電解質の異常、腎臓病などで起こります。

末梢性嘔吐

消化器疾患(急性胃腸炎や胃・十二指腸潰瘍、腸閉塞など)や肝臓・胆のうの病気(胆のう炎・胆管炎、胆石、急性膵炎など)、または腎臓(慢性腎臓病、腎盂腎炎など)や生殖器(婦人科系・泌尿器系)の病気の時に見られる嘔吐です。

内臓からの反射により嘔吐が現れます。心筋梗塞のときに見られる悪心・嘔吐も反射性嘔吐の一つです。

抗がん剤による吐き気

抗がん剤による吐き気は中枢性嘔吐にあたります。

主に①上部消化管からの迷走神経求心路②化学受容体引き金帯(CTZ)③大脳皮質、を介して嘔吐中枢を刺激し、吐き気を催します。

これらの刺激伝達経路に関与する物質として、セロトニンサブスタンスPなどが知られており、これらの受容体の拮抗薬が吐気止めとして使用されています。

それが、NK1受容体拮抗薬5~HT3受容体拮抗薬ステロイドです。NK1受容体拮抗薬は全ての抗がん剤の吐気に利用される訳ではなく、高度・中度嘔吐リスクのある抗がん剤を使用する際に併用します。

抗がん剤の吐き気には、急性、遅延性、突発性とあり吐き気強い抗がん剤を使用しているときはいつ吐き気が起きてもおかしくない状態です。なので、抗がん剤を投与するときに吐気止めも一緒に投与するのが一般的です。

アロカリス点滴の特徴

アロカリス点滴はNK1受容体拮抗薬の一つです。

  • 用法用量は「他の制吐薬との併用において、抗悪性腫瘍薬投与1日目に1回235mgを点滴静注する。」
  • 従来からある、同じNK1受容体拮抗薬のプロイメンド注と同等の効果がある。
  • 注射部位反応が低い。
  • 5~HT3受容体拮抗薬とステロイドと併用するが、全て同一のバッグに混和して投与が可能
  • 副作用で多いのは、便秘・しゃっくり・めまいなど。

考察

今までNK1受容体拮抗薬はイメンドしかなかったので、朗報ではないでしょうか。

ただ、アロカリス点滴は新薬と言うこともあり、11,276円/バイアルします。イメンドの注射バージョンのプロいメンド点滴は後発品が出ており、もっと安く済むのでアロカリスが広く使用されるのはまだまだ先のことだと思います。

しかし、今の後発品の流通状況などをみていると、同効薬は何種類もあった方がいいと思うので良いのではないでしょうか(*^▽^*)

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リン子
リン子と言います。時短で働いている2児のアラフォーワーママです🙋‍♀️ 義理両親と完全同居中。同居のこと、育児のことなど気持ちの整理・記録を残そうと思ってブログを始めました。ゆるーく、楽しく(たまに愚痴も笑)書いていこうと思います🙇‍♀️よろしくお願いします🌸 ⚫︎結婚して7年 ⚫︎同居して5年 ⚫︎職業は病院薬剤師 ⚫︎子供は4歳(女)と2歳(男) ⚫︎愛車はセレナ ⚫︎SMAP好き ⚫︎辛い食べ物好き
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