今週、こんなニュース飛び込んできました(°▽°)
現在は1日に数回、インスリンを注射する必要がある1型糖尿病の治療が、将来的には、口の中で溶ける錠剤に切り替わるかもしれない。ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)のAnubhav Pratap-Singh氏らの動物実験の結果が報告され、これまで経口インスリン開発の大きなハードルとされていた、消化管で分解されてしまい大半が無駄になってしまうという問題をクリアできたという。研究の詳細は「Scientific Reports」に6月15日掲載された。
インスリンを使用している人は1回は思ったはず…「インスリンの飲み薬はないのか??」と…。
2022年10月現在、インスリンは注射製剤しかありません。
目次
インスリンとは?
インスリンは、すい臓のβ細胞で作られるホルモンです。
糖分を含む食べ物は消化酵素などでブドウ糖に分解され、小腸から血液中に吸収されます。
食事によって血液中のブドウ糖が増えると、すい臓からインスリンが分泌され、その働きによりブドウ糖は筋肉などへ送り込まれ、エネルギーとして利用されます。
その結果、血糖値が下がります。
このようにインスリンには、血糖値を調整する働きがあります

インスリンは体内のなかで、唯一血糖値を下がるホルモンです。
このインスリンが上手く膵臓から分泌できない人は、血糖値があがり、糖尿病になってしまいます。
インスリンの飲み薬
2022年10月現在、インスリンは注射製剤しかありません。
多くの大学で研究されているにもかかわらず、インスリンが発見されてから100年になるにもかかわらず、経口インスリンはまだ開発されていない。

経口インスリンの実現が難しい理由のひとつは、インスリンが小腸から吸収されず、消化管で分解されてしまうためです。
100単位のインスリン注射と同じ効果を、これまでに開発されてきた経口インスリン製剤で得ようとすると、500単位のインスリンの服用が必要になると考えられています。
今回の研究
開発中のインスリン錠剤は、イオンチャネル型ゲル化法という加工技術などを応用して作成されており、飲み込むのではなく、口の中で少しずつ溶かすようにして服用します。
歯茎と頬の間に挟み、頬の内側と唇の裏側の粘膜から成分が吸収されます。
また、注射されたヒト型インスリンは約30~120分で薬効のほとんどが現れるが、開発中の錠剤は2~4時間かけてゆっくりと薬効が現れます。
さらに、これまで試みられた経口インスリン製剤は、インスリンが作用すべき場所に到達せずに、胃にとどまっていることも多かったのですが、今回のインスリン錠剤は、ラットの口腔粘膜に留置してから2時間後、ラットの胃の中にはインスリンが見られず、投与されたインスリンの多くは肝臓にありました。

肝臓は投与したインスリンが最初に作用すべき理想的な標的臓器であり、これこそが、われわれが目指していたデータだ!
と実験者、Guo氏は話しています。
考察
皆が待ち望んでいる、インスリン錠剤の研究が一歩前進したようです(^^)
消化管問題が解決したのは大きいですね!
今後の研究に期待です⭐️
参考
- m3サイト
- 糖尿病ネットワーク
詳しく見ていきましょう!