皮膚―過小評価された感覚システムとkinesiology tapeで疼痛緩和を図る最適な患者への入力




おはにちわ、のまりこです。

本日は、P TジャーナルVol.55 NO,4 pp389-400に掲載されている、
「皮膚―過小評価された感覚システムとkinesiology tapeで疼痛緩和を図る最適な患者への入力」の文献紹介です。

理学療法ジャーナル 2021年 4月号 特集 皮神経滑走と運動療法の新知見

目次

皮膚

Tbinは、皮膚は外部からの有害ストレスに対するバリアを提供し、末梢センシングシステムとして機能する最大の器官であり、身体の恒常性維持に重要であると述べています。われわれ理学療法士は最大の感覚器官システムである皮膚に十分な注意を払ってきませんでした。解剖学や運動学のなかで、皮膚を通じて理学療法を行うための教育を受けましたが、関連性のある全ての学習するわけではありませんでした。

以下に、いくつかの重要な皮膚の特性を示します。

細胞形状変化

Guimberteauにより、皮膚細胞はストレッチ中に形を変え、ストレッチをナスクスと元の形に戻ることがわかりました。ある研究では、脊椎を伸展すると、体幹の背部の皮膚が弛緩し、厚く、柔らかくなり、屈曲すると、体幹背部の皮膚は伸びて薄く硬くなるという研究があります。皮下組織が厚いと、皮膚の構造変形も大きくなります。また弾性繊維は皮膚が伸張された後、元の状態に戻ることを可能にします。膠原繊維は、皮膚の機械的安定性と引っ張り強度に不可欠です。ストレッチ後に戻る皮膚の弾力能は、皮膚の硬さより老化の影響を強く受け、また変化には性差があります。

皮膚機能単位

皮膚は皮膚機能単位(cutaneous functional units:CFU)で構成されています。Richardは、手関節伸展時の前腕と手関節の皮膚の動きを定量化して肘の関節角度が前腕の皮膚の動きに与える影響を研究し、関節運動と皮膚の柔軟性の間に関係があることを発見しました。また皮膚の張力の違いが火傷の瘢痕拘縮や肥大で生じることを示し、皮膚張力が皮膚の動きに影響を与えると結論づけています。2009年に、CFUは多くの身体部位で確認され、関節運動時に動く皮膚の量は、関節皮膚の皺の近接部を超えて広がることがわかりました。

マッピングされた皮神経

皮神経は、Jacobsによって広く研究されて来ました。氏は、患者と理学療法士間でのシンプルで軽い接触が最も重要であるという概念に基づいて治療アプローチを発展させてきました。また、皮神経をマッピングし、神経が皮膚を通して絞扼されること、治療に影響を与える可能性を概念化しました。氏の書籍である[Dermo Neuro Modulating]は、すべてのセラピストが持つべきです。

皮膚緊張線

Gibsonは皮膚の伸張性とLanger lineの間に相関関係があるとしました。最大の皮膚伸張方向は、Langer lineに直角であり、さらにLanger lineが真皮内の繊維方向性を表すという仮説を実証しています。皮膚が動きを可能にすることは重要な機能です。Iberallは、運動時に皮膚は伸張するが、特定方向には伸びないと述べています。Starkは、生体内外で徐々に増加する荷重が皮膚に加えられると、皮膚が限界まで(張力限界)まで伸びるには大きな力が必要になることを発見しました。

皮膚分節の重複

Leeは皮膚分節の分布に関するシステマティックレビューを行いました。確認手法、各皮膚分節位置と範囲、研究対象数および方法論の限界に重点が置かれました。その結果、現在の皮膚分節は不正確であることを示しました。各脊髄後根が多くの人で最も一致する触覚領域を表す、隣接分節が重複する新しい皮膚分節が作成されました。

皮膚の微小循環

皮膚の微小循環は、体温調節、物質の排泄、外部ストレッサーからの保護を担っています。皮膚の微小循環は、人体の恒常性だけでなく、有機的組織体全体に影響を与えます。皮膚の血流制御は、反射(全身)と局所的に媒介される皮膚の血管収縮や血管拡張の両方の役割を有しています。

Organ-zones

Bindegewebsmassage(BGM)結合組織操作(connective tissue manipulation CTM)法は、1930年代にドイツで開発されました。作成者は、皮膚の自律神経系に影響を与えていることから「自律神経マッサージ」と当初は呼びたいと考えていました。体幹は、Kibler skin-fold方を使用して可能な臓器ゾーンについて評価されます。臓器機能障害が存在する場合、皮膚とその下にある結合組織が硬くなったり、液体で満たされたりすることがあります。

生理的な皮膚の動き

福井による皮膚の生理的な動きの可能性に関する研究と、氏がスキンテーピングで説明している法則によって、皮膚がどのように動くかについての洞察も得られました。皮膚の張力線が動きに大きな影響を与えることから、これらの線を利用して、最終可動域には、伸ばされた皮膚の張力線(

Stretched skin tension line:SSTL)が形成されることを示しました。テープを使用する場合、皮膚の動きの方向と皮膚のlineの機能を知ることは非常に重要です。

私たちは皆、皮膚を機械的かつ双方向に操作することで、滑りや動きが容易になることを経験しています。非常に多くの興味深い研究が皮膚の役割について示しています。Mettlerは、皮膚が細網繊維を介して下にある皮下および表在筋膜に直接接続されていると報告しています。

他の視点

皮膚は体と脳への最も簡単なアクセスの1つであるため、ハンズオフアプローチにより患者との直接的な身体的接触を失うことは、大きな損失になります。疼痛は、手術、免疫療法、放射線療法、神経毒性のある化学療法、神経圧迫、浮腫、血流障害、倦怠感、重篤疾患の症状としての疼痛の記憶など、身体システムの1つの損傷によって、あるいは身体システムの機能不全によって引き起こされる可能性があります。以下は疼痛に結びつく可能性がある例です。

① 骨折やゆがみ
②関節可動域制限
③静脈瘤
④痙性スパズム
⑤瘢痕組織
⑥臓器機能障害
⑦疼痛
負のストレス
家族問題に対する認識や感作の変化

テーピング方法

加瀬が開発したテーピング法は日本でもよく知られていると思います。他の成功したもののように、何百ものブランドが存在しています。それ以来、完全もの研究が行われてきましたが効果については決定的ではありません。

筆者の知る限り、皮膚に関する情報を不可欠なものとして組み込んだ方法は、福井のSkintaping BlowによるNeuromuscular Tapingおよび筆者によるElastic Therapeutic Taping(ETT)Skin Approachです。BlowはSkin Lineを説明しています。彼は、より大きな弾力性を有していることが観察された線をMELと名付け、この線にテープを貼り、皮膚を圧縮または減圧することです。ETT Skin Approachでは、感覚刺激としてのテープの強度を認識しており、一般的にミニテープが使用されます。

弾性治療用テーピング研究

近年、Kinesiology tapeが疼痛に及ぼす影響を調べた大規模な研究が数多く行われています。

皮膚のことを考慮しないテープの研究は、エビデンスレベルに関係なく信頼できるかどうか疑問に思います。システマティックレビューやメタアナリシスを過大評価していると思います。研究の条件設定を明記していないと、研究の比較は非常に困難です。

次のケーススタディでは、臨床家が知る必要がある興味深い結果がいくつか見つかりました。

すべての場合において、テープは0〜10%のストレッチで適応されます。傷痕に貼付する場合は周囲の健康な皮膚に貼り、瘢痕周辺の牽引力を低下させます。多くのブランドのパッチテストをすること。6種類の肌テープがあります。頻度と適応時間は人によって異なります。通常、テープは3日間貼り付けることができます。瘢痕にテープを貼る必要がある場合もあります。

それは血友病、緩和ケア、がん、肩麻痺の肩、静脈不全、デュシャンヌ型キンジストロフィー患者の血管、外科手術後、骨折した鎖骨や肋骨などの疼痛などです。電気療法とテープを比較した研究もあります。

皮膚は私たちの外脳です

皮膚を考慮に入れることは、患者が自分の治癒や疼痛緩和に積極的に参加できる最良の方法の1つです。痛む場所に手を持っていくことは、私たちが何をすべきかを教えてくれます。そのような領域へのテープ貼付は違いを生みます。皮膚の反応を信頼してください。身体は、場所や伸長量が適切かどうかを知っています。刺激がうまくいかないと、血管迷走神経の反応がみられることもあります。テープを使用して疼痛を評価し、対処することは、臨床の専門知識、最良の研究証拠、および患者の意見を組み合わせた化学的根拠に基づいた実践とみなせます。

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りこ
こんにちは。りこと言います。パート働いている2児のアラフォーワーママです🙋‍♀️ 毎日、食事を作る時間がない・・・と言うことで、「ホットクック」を購入!! 買ったからには使いこなしたい!と思い、ホットクックレシピを試行錯誤🌸 楽しく時短しています🎵よかったら参考にしてください(o^^o) よろしくお願いします🌼
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