日本初のドネペジルの貼付薬が発売




今日は世界初のドネペジルの貼付剤、「アリドネパッチ」の勉強をしようと思います!

2022年12月23日、アルツハイマー型認知症治療薬であるドネペジル塩酸塩の経皮吸収型製剤(商品名アリドネパッチ27.5mg、同パッチ55mg)の製造販売が承認されました。

ドネペジル製剤はゼリーやOD錠など様々な剤型がありましたが、貼付剤はありませんでした。

認知症だと、内服を拒否したり、嚥下機能が低下していたりすることも多いので待望の剤型ではないでしょうか😁

ケアする家族も楽になるかなと思います。

適応は「アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」。

用法・用量

軽症~中等度症患者に1日1回27.5mgを貼付、高度患者には27.5mgで4週間以上経過後に55mgに増量する。なお、症状により1日1回27.5mgに減量可能。背部、上腕部、胸部のいずれかの正常で健康な皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替える。

認知症は「通常、慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ、記憶、思考、見当識、理解、計算、学習、言語、判断など多数の高次脳機能障害からなる症候群」と定義されています。

認知症は、原因疾患や病態からアルツハイマー型認知症、血管性認知症、他に分類されるその他の認知症、特定不能の認知症に分類されています。

2010年前半の全国調査によるとアルツハイマー型認知症が67.6%、血管性認知症が19.5%となり、発症頻度では緩徐進行性の出来事記憶障害に始まる記憶と学習の障害が典型的なアルツハイマー型認知症が顕著に高い調査結果が出ています。

アルツハイマー型認知症では、アセチルコチン(ACh)やグルタミン酸を含めた多くの神経伝達物質の伝達障害が知られていることからら、治療においてアセチルコリンエステラーゼ阻害薬やNMDA(N-methyl-D-aspartate)受容体拮抗薬が推奨されています。

具体的には、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬として軽度~高度アルツハイマー型認知症に経口薬のドネペジル、軽度~中等度アルツハイマー型認知症にガランタミン臭化水素酸塩の経口薬(レミニール)およびリバスチグミンの貼付薬(リバスタッチ、イクセロンパッチ他)、NMDA受容体拮抗薬として中等度~高度アルツハイマー型認知症に経口薬のメマンチン塩酸塩(メマリー他)が臨床使用されています。

アリドネパッチは、既存の経口薬と同じドネペジルを有効成分とした、高度アルツハイマー型認知症に対して初の経皮吸収型製剤です。 

有効成分ドネペジルはアセチルコリンエステラーゼ阻害作用により脳内ACh量を増加させ、脳内コリン作動性神経系を賦活化することで認知機能を改善します。

アリドネパッチは、多剤の経口薬服薬、嚥下困難や寝たきりの患者などへの投与においてアドヒアランスの向上が期待され、かつ介護者などによる患者への投与管理(貼付の有無、投与量など)も容易になると期待されています。

副作用として、主なものは適用部位障害(そう痒感[24.9%]、紅斑[24.3%]、接触性皮膚炎[12.6%])などで、内服に多かった吐き気などの消化器症状は少ないです。

しかし、薬剤使用に際しては、下記の事項についても留意しておかなければなりません。

●同成分の経口薬と異なり、レビー小体型認知症には適応を有していないこと

●1日55mgに増量する場合は、消化器系副作用に注意しながら使用すること

●他のコリンエステラーゼ阻害作用のある同効薬と併用しないこと

●貼付による皮膚症状を避けるために、貼付部位を毎回変更し、同一部位への貼付は、7日以上の間隔を空けること

発売は2023年4月予定です。用法・用量を守って、使って行きたいですね♫

参考文献

  • 日経メディカル

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りこ
こんにちは。りこと言います。パート働いている2児のアラフォーワーママです🙋‍♀️ 毎日、食事を作る時間がない・・・と言うことで、「ホットクック」を購入!! 買ったからには使いこなしたい!と思い、ホットクックレシピを試行錯誤🌸 楽しく時短しています🎵よかったら参考にしてください(o^^o) よろしくお願いします🌼
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