GLP -1受容体作動薬は膵β細胞膜上のGLP-1受容体に結合し血糖依存的にインスリン分泌作用を発揮、胃内容物排出抑制作用があり、空腹時血糖値と食後血糖値の両方を低下させます。
単独使用では低血糖になるリスクは少ないです。また、インスリン依存状態への適応はありません。自然と食欲が抑えられる効果もあり、体重減少の効果もあります。
副作用で頻度が多いのは、悪心・嘔吐ですが、使用してくうちに治ってきます。
目次
使い分けポイント
現在GLP-1受容体作動薬は、商品名で分けて7種類あります。(2022年10月現在)
商品名:ビクトーザ、バイエッタ・ビデュリオン、リキスミア、トルリシティ、オゼンピック・リベルサス
①作用持続時間の違い
GLP-1受容体作動薬には短時間作用型と長時間作用型とあります。
リキスミア、バイエッタ
このタイプは胃内容物排泄遅延作用、グルカゴン分泌抑制作用が主な作用点であり、食後血糖値の改善が期待できます。
ビクトーザ、ビデュリオン、トルリシティ、オゼンピック、リベルサス
このタイプはインスリン分泌促進作用、グルカゴン分泌抑制作用が主な作用点であり、空腹時の血糖改善が期待されます。悪心などの副作用の頻度も、短時間作用型と比べて少ないです。
②投与頻度・剤形の違い
GLP-1受容体作動薬には、自己注射剤と内服があり、自己注射も毎日打つタイプと週に1回で良いタイプとあります。
リベルサス
馴染みのある錠剤です。しかし飲み方は起床時。胃の中に食べ物や飲み物があると、 有効成分が吸収されず、リベルサスの本来の効果が発揮されないので注意が必要です。
バイエッタ、ビクトーザ、リキスミア
バイエッタは1日2回、ビクトーザ、リキスミアは1日1回です。
トルリシティ、オゼンピック、ビデュリオン

最近は、内服のリベルサスか週に1回の皮下注射製剤が主流になって来ています。
③代謝経路
バイエッタ・ビデュリオンは腎排泄型なので透析患者を含む高度腎機能障害患者には禁忌となっています。他の薬は腎機能低下患者にも減量の必要はありません。
まとめ
それぞれの薬の特徴をまとめましょう(°▽°)
まだどの製剤にも後発品はありません。各々患者さんにあった薬剤を選びましょう。
ビクトーザ皮下注
- 成分名:リラグルチド
- 用法:1日1回
- 空腹時血糖効果作用:強い
- 食後血糖抑制作用:弱い
- 胃排出への影響:わずかに遅延
- 体重減少:2〜5kg
- ゾルトファイ配合注という、インスリンとの合剤の注射がある

バイエッタ皮下注
- 成分名:エキセナチド
- 用法:1日2回
- 空腹時血糖効果作用:弱い
- 食後血糖抑制作用:強い
- 胃排出への影響:遅延
- 体重減少:1〜5kg
- 高度腎機能障害患者には禁忌
- 本剤は、食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤単独療法、スルホニルウレア剤とビグアナイド系薬剤の併用療法、又はスルホニルウレア剤とチアゾリジン系薬剤の併用療法を行っても十分な効果が得られない場合に限り適用を考慮すること。
保険適用上の使用制限があるので注意

ビデュリオン皮下注
- 成分名:エキセナチド
- 用法:1週間に1回
- 空腹時血糖効果作用:強い
- 食後血糖抑制作用:弱い
- 胃排出への影響:わずかに遅延
- 体重減少:2〜5kg
- 高度腎機能障害患者には禁忌
- 本剤は、食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤単独療法、スルホニルウレア剤とビグアナイド系薬剤の併用療法、又はスルホニルウレア剤とチアゾリジン系薬剤の併用療法を行っても十分な効果が得られない場合に限り適用を考慮すること。
保険適用上の使用制限があるので注意

リキスミア皮下注
- 成分名:リキシセナチド
- 用法:1日1回食前投与(食後は✖️)
- 空腹時血糖効果作用:弱い
- 食後血糖抑制作用:強い
- 胃排出への影響:遅延
- 体重減少:1〜5kg
- 腎機能障害患者には慎重投与

トルリシティ皮下注
- 成分名:デュラグルチド
- 用法:1週間に1回
- 空腹時血糖効果作用:強い
- 食後血糖抑制作用:弱い
- 胃排出への影響:わずかに遅延
- 体重減少:2〜5kg

オゼンピック皮下注
- 成分名:セマグルチド
- 用法:1週間に1回
- 空腹時血糖効果作用:強い
- 食後血糖抑制作用:弱い
- 胃排出への影響:わずかに遅延
- 体重減少:2〜5kg

リベルサス錠
- 成分名:セマグルチド
- 用法:1日1回 起床時
- 空腹時血糖効果作用:強い
- 食後血糖抑制作用:弱い
- 胃排出への影響:わずかに遅延
- 体重減少:2〜5kg

考察
今や糖尿病治療薬には欠かせないGLP-1受容体作動薬。血糖降下作用もありますが、若い人の間で、『食欲を自然に抑制する』とダイエットの薬としても流行しているようで・・・。

薬には副作用もあるので、むやみに服用するものではありませんのでダイエット目的での服用はやめましょう!
私の推しは週に1回のトルリシティ皮下注です。注射のやり方も簡単だし、週に1回で良いのでね。リベルサス錠は毎日起床時に服用というのは、なかなかコンプライアンスの維持が難しいのでは?と個人的に思います。
参考
- 新違いがわかる!同種・同効薬
今日は今注目されている、糖尿病治療薬のGLP -1受容体作動薬の種類と違いをまとめようと思います。