2022年10月11日(火)
膵β細胞のSU受容体に結合し、ATP感受性Kチャネルを遮断してインスリン分泌を促進します。
インスリン分泌能が比較的保てれているものの、食事や運動療法によっても十分に良好な血糖値コントロールが得られないインスリン非依存状態の患者に使用します。
高度肥満(インスリン抵抗性の高い)患者には使用しません(十分な効果が得られないため)。
重篤な遅延性低血糖に注意が必要。また、血糖値が下がり、空腹感が増し食欲増進から体重増加も副作用もあり。
即効型インスリン分泌促進薬との併用はしない(同じ作用なので低血糖のリスク大)。
SU剤は服用を続けていくと作用が弱まっていってしまうことがあります。脾臓のランゲルハンス島のβ細胞に継続的に作用するため、このβ細胞が疲弊してしまうことがあるのです。その場合は一度休薬したり、他の糖尿病治療薬に変更するのもことをおすすめします。

臨床でもよく処方されるSU剤。腎機能低下患者には注意が必要です。
また、低血糖のリスクも糖尿病治療薬内服の中で1番高いです。
目次
第一世代
第一世代は腎排泄のため、腎機能が低下している高齢者などには、重症低血糖の危険性があり、最近では滅多に処方されるのを見ることがなくなりました・・・。
違いは、半減期と作用時間くらいですかね。
商品名 | 半減期 | 作用時間 |
ジメリン錠(用法:1日1回または2回) | 1.5時間 | 10〜16時間 |
クロルブロパミド錠(用法:1日1回) | 3時間 | 24〜60時間 |
もう一つトルブタミドもありましたが、製造中止となり現在は発売していません。

臨床現場ではほとんど処方されないので、知ってる人も少ないかもしれませんね。
第二世代
第一世代と比べて胆汁排泄の特徴もあり、腎機能が低下している患者への重症低血糖の危険性は少し低下しました。
グリミクロン錠 グリミクロンHA錠


オイグルコン錠


ダオニール錠は2022何で発売中止となりました!
第三世代
現時点で第三世代はこの1種類のみです。
アマリール錠
現在の臨床でのSU剤はこの第三世代、アマリール錠が大半を占めます。

考察
第一世代〜第三世代を紹介しましたが、8〜9割のSU剤処方はアマリール錠です。
SU剤は他の糖尿病治療薬に比べて、血糖降下作用が強力で長時間作用の薬が多いので、食事を抜いたり不規則な生活をしないように指導しましょう。
また、低血糖には要注意!!
参考
- 新・違いがわかる!同種・同効薬
今日は糖尿病治療薬、スルホニル尿素薬(SU剤)の違いをまとめようと思います。