オーバードーズ〜致死量の話〜




昨日、こんなニュースが飛び込んできました。

「オーバードーズ」と呼ばれる市販薬の大量摂取で意識を失った女性を放置したとして、警視庁池袋署は27日、川崎市麻生区上麻生、医師斎藤浩一容疑者(48)ら男3人を保護責任者遺棄容疑で逮捕したと発表した。女性はその後、死亡した。若者らを中心に問題化しているオーバードーズは危険性が高く、警視庁などが注意を呼びかけている。

讀賣新聞より抜粋

オーバードーズとは過量摂取のことです。

近年、若者を中心に医薬品を正しく使用せず、大量に摂取し、多幸感自殺などに使用することが多くなっています。ニュースを、見るたびに悲しい気持ちになりますね。

大量摂取すると、依存で苦しんだり、後遺症で悩んだり、昏睡状態になり、死に至るケースもあります。

目次

濫用などの恐れのある医薬品

今回のニュースのように「 濫用等のおそれのある医薬品」として令和2年3月31日時点では以下の 6 成分を含む医薬品が厚生労働大臣により指定されています。
・ エフェドリン
・ コデイン(鎮咳去痰薬に限る。)
・ ジヒドロコデイン(鎮咳去痰薬に限る。)
・ ブロムワレリル尿素
・ プソイドエフェドリン
・ メチルエフェドリン(鎮咳去痰薬のうち、内用液剤に限る。)

これらの医薬品の適正販売をより一層推進することとした。

これらの薬を買うときは、制限があります。

原則として、薬効分類ごとに1 人1 包装単位( 1 箱、1 瓶等) を販売することが 法令等で規定されています。( 医薬品医療機器等法施行規則第15条の2等)
・ 氏名と年齢( 若年者への販売時のみ)
・ 他の店舗からの購入状況
・ 購入理由( 適正使用のために必要な数量以上の購入希望時のみ)
が必要となります。また、販売している薬局定員は、何度も買いに来る人に声かけや、ヒアリングを行うなど濫用防止に努めます。

オーバードーズ、薬の致死量は?

個人差も多く、人体で致死量の試験はできません。

なので、一定条件下で試験動物数の50%を死亡させる薬物量を統計学的手法を用いて計算して出したのが50%致死量(半数致死量、LD50ともいう)であり、これが広く用いられています。

分かる範囲で調べてみました。

エフェドリン

  • 作用:咳止め
  • ラットにおけるLD50値 600 mg/kg
  • 中毒症状:頻拍、呼吸困難など
  • 解毒:なし

コデイン

  • 作用:咳止め
  • 成人の致死量:0.8g
  • マウスにおけるLD50:経口250(mg/kg)
  • 中毒症状:めまい。呼吸抑制、吐き気、不整脈など
  • 解毒剤:ナロキソン注射またはレバロルファン注射

ジヒドロコデイン

  • 作用:咳止め
  • 成人の致死量:0.5g
  • マウスにおけるLD50:経口411(mg/kg)
  • 中毒症状:めまい。呼吸抑制、吐き気、不整脈など
  • 解毒剤:ナロキソン注射またはレバロルファン注射

ブロムワレリル尿素

  • 作用:不眠、鎮静
  • 経口成人致死量は20~30gといわれている
  • マウスにおけるLD50:経口1340(mg/kg)、皮下660(mg/kg)(参考:医薬品のブロムワレリル尿素)
  • 解毒剤:なし

プソイドエフェドリン

  • 作用:鼻詰まり
  • 解毒剤:なし

メチルエフェドリン

  • 作用:咳止め
  • マウス におけるLD 50:静脈内134、経口758、皮下484(mg/kg)
  • モルモットにおけるLD 50:静脈内 118、皮下 358(mg/kg)
  • 中毒症状:頭痛、幻覚、妄想、呼吸困難、吐き気など
  • 解毒:なし

Follow me!




シェアしてくれると嬉しいです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUT US
アバター画像
りこ
こんにちは。りこと言います。パート働いている2児のアラフォーワーママです🙋‍♀️ 毎日、食事を作る時間がない・・・と言うことで、「ホットクック」を購入!! 買ったからには使いこなしたい!と思い、ホットクックレシピを試行錯誤🌸 楽しく時短しています🎵よかったら参考にしてください(o^^o) よろしくお願いします🌼
PAGE TOP